万事低調な旧帝文系薄賃労働者

他人に無関心で面倒くさがりな完璧主義者。目指すは、簡素な真人間

センター試験①

大学入学共通テストがこの土日(1/14,1/15)に行われました。

92年産まれの私にとっては、共通テストといえば、「センター試験」。

国立大入試に向けた最初の関門です。

「30歳手前にもなって、いつまでセンター試験の話してるんだ…」という思いもありながら、なんとなく、総括してみたい気持ちがありました。

往時を偲ぶ懐かしさに、自戒を交えて、12年前のセンター試験の記憶を書き残します。

 

1.2011/1/15(土)

今年と曜日の並びは同じです。

田舎だったので、会場までは移動です。いつも通り起床…かと思いきや、母親に叩き起こされます。「何事?!」と思ったら外は雪景色

「前夜の予報では雪なんて言ってなかったのに…!」

気持ち早めに準備を整え、いざ出発です。

 

雪道が苦手な母親に代わり父親が車を運転します。もともと口数が少ないこともありますが、一言も話さずに会場となる私立大学に到着。英検などでも訪れたことがあり、見慣れた景色です。

学区内の高校の割り当てしかない会場だったのと、その学区内ですら進学校があまりなかったことから、知った顔も多い中での受験。

私の座席は、大講義室の一番左の列、後ろから3.4番目くらいの座席でした。遮るものも無く、2日間、たいそう快適に受験することができました

受験した6教科7科目の思い出

文系6教科7科目。受験順、当時の目標点とともに、書き記します。

  • 政治経済(目標:95点)

もともと関心をもって勉強していたのもあり、得意科目でした。

河合模試進研模試などでも失敗したことがなく9割を目標にしていました。同時に、最初の科目ということもあり、この後の各科目に向けて、リズムを作りたいところでした。

最初の5問くらいは、迷う選択肢もなく、順調に解き進めます。

ところが、序盤の最後に登場した、需要供給曲線を絡めたやや応用的な問題を前にしたとき、頭が真っ白になります。

模試で出れば、そこまで難しい問題でもないと、冷静に解けるはずですが、まったく頭が回らなくなってしまいました。試験中に、しかも得意の政治経済の問題で、思考停止に陥ったのは初めてでした。

思わぬ事態に大変狼狽しましたが、「ここはいったん落ち着いて、一番最後に解こう。」と、それらしき選択肢にマークして進んでいきます。

それ以外は迷うことなく、最後まで行ってから当該の問題に戻ります。時間をかけて冷静に考えたところ、無事、解答することができました。

この経験から、大事故は防止し、できるところでしっかり解こう、との意識に変わりました。

こちらも、中学時代から関心を持っていた分野だったこともあり、得意科目でした。

受験テクニックなどでは、「地歴で100点を目指すなら世界史一択」という言説が当時主流でしたが、個人的にカタカナが覚えられなかったこと、日本史ほどの関心を持てなかったことから、日本史を選択・学習しました

正誤問題で2問ほど迷う問題があったものの、大きく失敗することなく、無事解き終えます。

午前中はいったんここで終了。幸先のいいスタートでした。

  • 国語(目標点:140点)

唯一とも言える苦手科目でした。

中学時代から現代文に苦手意識がありました。評論、小説問わず、どうも筆者・作者の意図がくみ取れません。

幼少期からの読書量の少なさが仇となった形です。(余談ですが、このコンプレックスから、大学~社会人・現在にかけて、意図的に読書量を増やすことになりました。)

戦略は、

  • 比較的得意な古文・漢文で点数を稼ぐ
  • 現代文とにかく粘る。どちらかというとマシな評論に時間を割いて点数を拾う

2日間で最大の山場となる戦いの火ぶたが切られた。

■得意の漢文から解き始めます。

例年に比べると、やや難。

いつもより丁寧に読み進め、17,8分で終了。完璧とは言えないものの、悪くない手ごたえだった。ただ、いつも10分程度で解き終えてたのに比べると、時間がかかってしまった。

■和歌が出なかった古文

次いで、古文へ。

比較的得意であったものの、和歌はやや苦手。選択肢を見ながら「多分この意図で詠まれたのかな…」と類推することで難を逃れてきた。

当時の私には、平安貴族の心情も、(現代の)恋心も理解しようがなかった。

「和歌、絶対解いたるぞ!」と、気合十分でページをめくると、衝撃の光景が…

「和歌がどこにもない…!!」

センター試験史上初めて、軍記物語が出題されたのだった。

衝撃に打ちひしがれたのも2秒程度。刹那、「むしろ僥倖では…!

その予感は的中した。

ひねりが全くと言っていいほどなく、大変読みやすい文章。選択肢も平易で、15分程度で解き終えた。

古文でここまで自信をもって解答できたのは、後にも先にもこの一度だけである。学習の成果が、思わぬ形で報われた感じであった。

 

古文・漢文が比較的調子よく乗り切れた今、前途は急に洋々としたものとなった。

■みんな大好き鷲田清一(評論)

この平易さであれば、評論はどぎつい文章が来るのではないか…(小林秀雄など)

身構えつつ現代文の筆者を見ると…鷲田清一!!

これまた何たる僥倖!!頻出中の頻出でありながら、論理明快、表現も比較的平易に書かれており、中高生にもとっつきやすい文章

案の定、比較的わかりやすい文章であったことから、さほど躓かずに終了。

結果はふたを開けてみなければわからないが、ここまでは、大変快調である!!

■ゴメンナサイネ(小説)

後にネット上で語りつがえることとなる名文の誕生である。

水俣病の設定が読み切れず、なんだかよくわからないまま解き終える。

「小説は事故ったかもな…」

ただ、センター模試を受けていた時のような絶望感とは程遠い。いつもと比べれば、相当いい線行ってるはず!

目標の7割は超えているであろう…!!」との確信の元、最大の山場を終えた。

  • 英語(目標:188点)

…国語は本当の闘いであったため、つい敬体を放棄してしまいました…笑

気を取り直して得意の英語です。

ネクステージをやりこんだだけあって、文法は間違いようがありませんでした。

長文についても、しかるべきところを読めば比較的正解が導出できたことから、さほど苦労した記憶がありません。

センター試験のための勉強」と呼べるのは、最後に点数を稼ぐべく取り組んだ発音・アクセント問題くらいでしょうか。(なお、本番は頻出といえない問題が出たことから、発音・アクセント学習は無意味なものとなってしまいました…)

これまでの模試同等の手ごたえで英語を終えた。

リスニングを終え、完全に日が沈み切った時間帯に終了。長い一日であったが、どこか清々しさを感じた一日でもあった。

 

↓2日目・後半へ続く…

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