万事低調な旧帝文系薄賃労働者

他人に無関心で面倒くさがりな完璧主義者。目指すは、簡素な真人間

2022FIFAワールドカップ ドイツVSコスタリカ

日本時間2022年12月2日(金)未明。

日本が無敵艦隊スペインを逆転で降した裏では、壮絶な戦いがあった。ドイツVSコスタリカ戦である。

この試合が面白かった。試合そのものが手に汗握る展開だったのもさることながら、Abemaの実況、解説もずいぶんテンパっていたのだ。時間のある方は、ぜひ、後半8分10秒当たりからの中継を見てほしい。ご家族、ご夫婦、大学生がご学友と、時間のある単身者と、誰が見ても興味深いコンテンツだと思いますよ…笑

abema.tv

後半8分過ぎ

8分12秒、画面左下に突如順位表が現れる。NHKサッカー実況で言う、「このままいくと…」。すなわち、各会場がこのまま試合が終了したら最終順位はどうなるか?というものだ。

放送席に数秒、沈黙が走る。「日本が首位に立っている…?これはいったい…?」

驚くのも無理はない。前半、8割近くボール支配されていたのだ。それが逆転?!解説の中澤も、事態が呑み込めない。でも確かに、目の前のドイツ代表は焦っているように見える…ギュンドアンを下げた選手交代も整合的だ。

後半10分過ぎ

10分20秒、会場全体が大きくざわつく。何等かの手段で、スタジアムに「日本リード」の報が入ったのだろう。

中澤、「どんなゴールだったのだろう」と興奮を隠しきれない。

実況も順位の整理を始める。

後半12分過ぎ

浮足立ったドイツ代表、状況が呑み込めない放送席、騒然とし始めたスタジアム。

その喧騒の中、集中が切れたドイツ代表に対し、コスタリカが前線からのプレスで1点を奪う。

そんな折、放送席での珍妙なやり取りがブッこまれる。

実況「コスタリカがドイツに勝利すると、日本は敗退します。」

中澤「えっ…(混乱)」

 

もちろん、日本が勝てば日本は突破が決まる。数秒後、すぐに訂正が入るが、中澤の当惑ぶりが目に浮かび、笑いを禁じえなかった。。

後半14分

放送席の混乱をよそに、ドイツ・ムシアラが左サイドを切り裂き、ポストをたたく。日本の試合も気になるが、なりふり構わぬドイツの熱い戦いぶり。

後半16分、セットプレーの流れから前線に残っていたリュディガーがクロスに合わせ、再度ポストをたたく。なんという熱い試合!プロフェッショナルとはいえ、並の解説者では終始同様を免れないだろう。中澤、それでもなお、必死に平静を保つ。

後半20分

引き続き攻め手を緩めないドイツは、ミュラーに代えてゲッツェを投入。その直後、再度ムシアラが左サイドから右足一閃。再度右ポストをたたく。19歳が再三コスタリカゴールに肉薄する。

後半24分

センターライン付近左からのコスタリカのFK。ロングボールを放り込んだのち、どさくさで相手のオウンゴールを誘発。まさかの逆転弾となった。なんということだ!!実況も解説も、興奮を抑えきれない。

ん、待てよ?このままいけば、日本とコスタリカが突破するぞ。これは、とんでもない展開だ!!

後半26分

画面に「このままいくと…」が出たその刹那、再度、ドイツがゴールを挙げる。同点!!またステータスが変わったよ!!

中澤「ちょっと待ってください…(沈思)」

同点になったため、こうなると日本1位、スペイン2位。

 

このあたりから、双方オープンな展開になり始める。カウンター合戦が始まる。

後半30分

ドイツの大チャンス。自陣からの鋭いカウンターで最後は、フュルクルク。しかしナバスがスーパーセーブ!会場も放送席も大きく湧き上がる!!

後半39分

このままドローかと思われた後半39分、ニャブリの右からのクロスをハバーツが決める。ドイツ逆転!!

こうなると、1位日本、得失点の差で2位スペイン、3位ドイツ。

ドイツとしては、あと7点決めなければならない。これは現実的でなく、なんとしてもスペインに追いついてもらわなければならない。

もっとも、日本がスペインに追いつかれてしまえば、日本は総得点の差で3位に転落する。

後半43分

ドイツが追加点を挙げる。VARも介入するも判定変わらず。

後半アディショナルタイム

中澤、日本の試合が気になってしょうがない。

「日本のロスタイムは?攻めてるの?」

そわそわする中澤を、実況がいなす。

後半アディショナルタイム7分

日本がスペインに勝ったとの報が入る。実況が伝えるや、中澤も拍手!会場のざわつきも、日本の勝利の報に接してのことだろう。

最後はしっかり、集中した実況・解説を見せ、まとめ上げた。

 

目まぐるしく動く試合展開、変動する最終順位。同時刻開催の醍醐味をこれでもかというほど感じさせられた試合であった。

日本の勝利の余韻に浸っていたら、東の空は明け始めていた。森保JAPANの旅路はまだまだ続く。見たことのない景色が見られた、そしてさらに見られるかもしれない感動。4年に1度の興奮がよみがえってきた。